こんにちは、脳筋トレーニーのえびしゅーまいです!
皆さん、筋トレに励んでいますか?・・・・え?筋肉痛!?それは良かった!
そういえば、「運動後のストレッチは筋肉中の乳酸を取り除いてくれて、疲労回復に効果がある」というのを聞いたことがありませんか?ストレッチ、学生時代の部活を思い出すと、ストレッチというか柔軟というか、「これでもか!!」ていうくらい引き延ばされた、まさに「痛い」思い出がよみがえります。
運動前のストレッチも賛否両論ですね。「ストレッチをするとパフォーマンスが落ちる」と言われています。個人的にも、現在はベンチプレス120kgを目指して奮闘しているところですので、MAX挑戦の時はもちろん、トレーニング中もベストなパフォーマンスを発揮したいところです!そのためにストレッチが効果あるのかないのかは非常に気になります。
というところで、これらについて調べてまとめてみました。
まとめ方は
- 静的ストレッチと動的ストレッチに分けて考えます
- 運動前の準備体操としてのストレッチ効果(パフォーマンスへの影響)を考えます
- 運動後の整理体操としてのストレッチ効果(疲労回復への影響)を考えます
- 長期的なストレッチの効果(筋力、可動域への影響)を考えます
準備運動に取り入れるべきか?疲れは取れるのか?筋力はアップするのか?体は柔らかくなるのか?について調べました♪
最後の「まとめ」では調査の結果を一覧表にしてみましたので、時間のない人はそこだけ見てもいいと思います。
では、どうぞ!
静的ストレッチ
静的ストレッチというのは、皆さんおなじみ「背中おして~」「お前、めっちゃかたいやん(笑)」のあのストレッチです。反動を付けずにぐ~っと筋肉を伸ばしてしばらく静止しているあれです。まずはこれについてまとめます。
運動前の静的ストレッチ
筋力への影響
運動前の静的ストレッチは、多くの研究でパフォーマンスが低下することが示されていました。100件論文があれば80件は「パフォーマンスが低下する」、残り20件は「ストレッチによる変化なし」という割合ということで、ほぼ間違いなく運動能力を低下させるんだろうと思います。
特に、30秒程度の比較的長い静的ストレッチをした場合、筋力の低下が目立つようです。獨協医科大学の論文では静的ストレッチによって2~4%程度、パフォーマンスが低下しているようです。
ベンチプレス100kgの人なら、2~4kgの差が出てくる感じか~。かなり大きいですね!
可動域への影響
可動域が広がることは、おそらく皆さんの経験値から明らかでしょうから省略します。
ちなみに、研究によると「動的ストレッチ」と「静的ストレッチ」の可動域への影響は同じ程度らしいです。どちらをやっても効果があるということですね。
運動後の静的ストレッチ
ストレッチの効果を調べていく中で、一番衝撃的だったのが、この「運動後の静的ストレッチ」の効果でした。みなさん、運動後の静的ストレッチについてどんな印象がありますか?「疲れをとってくれて、筋肉の回復力もアップ!それに、体も柔らかくなるんだから、絶対やるべきだよね~」と思っていませんか。・・・僕も思ってました。
調べた結果、運動後のストレッチに疲労軽減効果と筋肉の回復効果はありませんでした。ここでいう疲労軽減効果というのは、「本人の感じる疲労感がどれだけ軽くなったか」のことで、筋肉の回復効果というのは「翌日、どれくらい筋力が戻ってきているか」ということを指します。
なんとなんと、静的ストレッチは安静にしているのと比較して、疲労軽減効果と筋力回復効果が同じかやや劣るという研究結果がありました。衝撃でした・・・。
あとで話しますが、疲労軽減効果と筋力回復効果を狙うなら、動的ストレッチの方が優秀のようです。
長期的なストレッチの効果
長期的に体の柔軟性の向上を目指すなら、静的ストレッチは効果的です。(皆さん、経験的にわかってらっしゃると思いますが・・・)この時のストレッチは「よっしゃ!一カ月で脚パカーってしてやる!誰か上に乗ってくれ!!」というような過激なストレッチをしてはいけません。徐々に徐々に、痛気持ちいいくらいのストレッチをながーく続けていくのが大事です。今まで20年30年あるいはもっと生きてきて、伸ばすこともなかった筋肉は、一朝一夕では柔らかくはなりません。ゆっくり焦らずいきましょう。
筋力への影響
ストレッチをすると、血流が促進されて、長期的に見ると筋肉が大きくなる。筋力がアップする!という話がありますが、本当なのか?
新潟医療福祉大学の研究によると、「静的ストレッチによる筋力への長期的な影響はない」ということでした。筋肉や筋力は増えもしないし、減りもしないということですね。
可動域への影響
これも皆さん経験から明らか!定期的にストレッチをすることによって、柔軟な筋肉を手に入れることができます。ストレッチは、体温が上昇して、筋肉が柔らかくなっているときがオススメです。なので、長期的に可動域を大きくしたいなら、運動後や入浴後の体がまだ暖かい時間帯にやるのがいいでしょう。
動的ストレッチ
動的ストレッチというのは、ブラジル体操やマエケン体操のように、動きの中で体のパフォーマンスを高めるストレッチです。「おまえ、動きがちがくねぇ~(笑)」が発生するあの準備体操ですね。
運動前の動的ストレッチ
運動前の動的ストレッチは、運動能力の向上に有効です。筋肉の温度を上昇させ、拮抗筋(動かそうとする筋肉の反対側の筋肉)の抵抗を弱くして、意識した筋肉の動きをスムーズにする効果があるようです。筋肉の温度上昇は、静的ストレッチでも起こりますが、動的ストレッチの方が筋肉のポンプ効果でより血流が良くなり、温度上昇も大きいです。
たくさん動いている方が体が温まりますね。
動的ストレッチの効果は、ストレッチをした後に10分間休憩しても継続されるらしいです。スーパーマリオのスター状態が結構長い感じですね。しっかり、息を整えてから筋トレのMAX挑戦や競技に臨む十分な時間があります。
運動後の動的ストレッチ
静的ストレッチのところでも話しましたが、これが衝撃的なんです。静的ストレッチよりも、疲労軽減効果と筋力回復効果は動的ストレッチの方が効果が高いらしいです。(高知リハビリテーション学院他の研究結果)
乳酸値の低下、可動域の回復、本人の疲労感のいずれも動的ストレッチの方が良い結果だったようです。
余談になりますが、筋肉痛を防ぐためには「冷却」が良いようです。(九州大学の研究)死ぬほどスクワットさせた後、①静的ストレッチ、②冷却(10~12℃)、③加温(40~42℃)、④安静の4つの処置をしました。結果、翌日の筋肉痛の状況は、冷却のみ軽減されていました。
冷却すると、運動直後よりも痛みが引いているという結果になっているよ。
他の3つの場合は、翌日は運動直後よりひどい痛みになっているようです。
長期的なストレッチの効果
調べてみましたが、長期的な動的ストレッチの効果はみつけることができませんでした。感覚的には、ある程度までは柔軟性が上がるものの、頭打ちになるのかなぁ~と感じています。
ラジオ体操をしていてグニャグニャになった人は見たことがないですね・・・。
でも、何もしていない人よりは明らかに柔軟性を維持していると思います。
まとめ
ストレッチの奥が深く、面白いので長々となってしまいましたが、まとめるとこんな感じです。
〇のところはやりましょう!△のところはお好みで!✖はやっちゃダメ!
運動前後は動的ストレッチがベストですね。この際のやり方や強度は、競技による差や個人差があると思うので試行錯誤が必要だと思います。いろいろは動的ストレッチがネット上に紹介されているのでそれを参考にするのも良し、パーソナルトレーナーなどの専門家に聞いてみるものいいですね。
静的ストレッチは、人一倍体がかたく競技に影響ある方や、柔軟性を特に求められる方、180度開脚にあこがれる方などはやるべきですが、その他の一般の方はあえてする必要はないのかなと思います。動的ストレッチでもある程度の体は柔らかくなります。
「デッドリフトを続けていて、ハムストリングが柔らかくなり、楽に前屈できるようになった」という経験のある方もいると思います。(←僕です)
180度開脚は憧れますね。笑
本記事の話題から少し脱線しますが、筋肉痛を予防するには「冷却」が効果的というのも非常にいい情報だと思います。疲れや痛みはトレーニングの邪魔になりますから、少しでも次回に持ち越さない工夫をしていきたいものです。
今回の記事が皆さんの筋トレライフのお役に立てれば幸いです!
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